父の体調が悪い。
母が、病院に行こう、と言っても決して聞かず、私が言うとなぜか従うところがある。昨日の盆棚の事とも絡めて考えたが(夫婦で協力して何かができない、と言う話)、そもそも父の中には夫婦間の平等と言う概念がないのでは?と思っている。
簡単に言えば、父にとって母は絶対的に従属する存在であり、父の支配権を少しでも崩す様なことがあると反発するのだ。だから、「この場ではどちらがリーダーとか特に決まってないけど、よくわかってる方に従おう」と言う考えに至らない様だ。そして、母の方はそう言う主従関係ではなく、単純に家族愛として家事などをこなしているのだが、父はそれを「従属しているから当然」と思っている様に見える。
父は太平洋戦争中に生まれて、封建的価値観の家庭(祖父はアメリカに負けるまで割と有力な地主だったらしい)の三男として育ったので、男女同権と言う概念が育たなかったのと、長年のアルコール消毒により新しい概念を取り入れる頭脳を失った様に見える。妻に対する愛、みたいな概念はあるらしいのは、以前母が友人と旅行に行って不在になった時にわかったのだが、そうであったとしてもイーブンな関係ではないらしい。そこには悪意の様なものはない様に見える(ないのだ)。
今さら精神が年老いた(わりには体力だけはやたらある)父の価値観を変えることは不可能だと思うので、ひどい問題に発展しない限り見守るしかない。仮に母の意見に従わないことで命を落としたとしたら、それはすでに精神の寿命だと言うことだ、と思っている。
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